2016年 02月 18日
桐野夏生「柔らかな頬」をよむ。 |
不倫のさなか娘が失踪し、娘探しに奔走するストーリーを軸に、犯人探しのミステリーとその事件によって壊れてゆく人間関係、そして閉じ込められていたむき出しの自分自身を見つめ戸惑い悩む物語。
救えない結末、放り出されたような読後感だけど、犯人探しが主でないのが読み進めてゆくうちに分かってくる。満たされない心の置き場を抱えて彷徨う人間の性(さが)を、子を見失って彷徨うカスミと死期を抱えた内海を通して、問いかけてくるように思えた。
勝手な解釈だが、この小説の肝は、石川の生き方かもしれないと感じた。だから内海は最後に石川に会いたかったのではないか。
訪問ありがとう。
救えない結末、放り出されたような読後感だけど、犯人探しが主でないのが読み進めてゆくうちに分かってくる。満たされない心の置き場を抱えて彷徨う人間の性(さが)を、子を見失って彷徨うカスミと死期を抱えた内海を通して、問いかけてくるように思えた。
勝手な解釈だが、この小説の肝は、石川の生き方かもしれないと感じた。だから内海は最後に石川に会いたかったのではないか。
訪問ありがとう。
by m-takaesu
| 2016-02-18 16:33
| 読書
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